ラロックの聖母
レオナルド・ダ・ヴィンチの作品ではないかと指摘されている「ラロックの聖母」がテレビ番組「ザ・ベストハウス123」で特集されていました。
■ラロックの聖母とは
ラロックの聖母は、フランス・ラロック村の古美術店で発見されたため「ラロックの聖母」と呼ばれいる。大きさは49cm×59cmで、1500フラン(日本円で約3万円)で3人の男に販売されました。
その後、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品ではないのかとして話題になりました。このラロックの聖母が本物であれば600億円の価値があるそうです。
■年代の特定
絵の具を分析した結果、15世紀から16世紀の絵の具が使用されている事が判明しました。
■聖母マリアと水
レオナルド・ダ・ヴィンチの特徴となる聖母マリアの微笑みと背景に水が描かれていないことが指摘されました。
しかし、赤外線調査の結果、聖母マリアが微笑んでいることと、背景に水が描かれている可能性があることがあることが明らかとなりました。。
ラロックの聖母の聖母マリアが微笑んでいないことと水が描かれていないこととは、絵の具・ニスの劣化が原因でした。
■聖母マリアのモデル
専門家マイク・フォクト・ルエルセンが、ラロックの聖母はレオナルド・ダ・ヴィンチの作品と断言して、ラロックの聖母に描かれている聖母マリアのモデルは「イザベラ・ディ・アラゴン」と発表しました。
イザベラ・ディ・アラゴンは、アラゴン王家の血を引くアルフォンソ2世(ナポリ王)の娘で、ミラノ公ジャン・ガレアッツォ・スフォルツァの妃です。レオナルド・ダ・ヴィンチはスフォルツァ家の宮廷画家として仕えていた時期がありました。
聖母マリアの光輪に縄をモチーフにした模様が書き込まれています。レオナルド・ダ・ヴィンチは他の作品にも縄をモチーフにした模様を書き込んでおり、ラロックの聖母がこの縄の模様があることがレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた作品である証拠です。
■指紋
レオナルド・ダ・ヴィンチは指で絵を描く事が多く、絵に指紋が残っている可能性があります。ラロックの聖母から指紋が発見されれば、決定的な証拠となりますが、結論が出ていません。
■世界的権威の鑑定
レオナルド・ダ・ヴィンチ博物館館長のアレッサンドロ・ヴェッツォーシィ氏は、「ラロックの聖母」を「15世紀初めから中に描かれた、レオナルド派の作品の可能性がある」と鑑定しました。
■感想
ラロックの聖母がレオナルド・ダ・ヴィンチとい断定はされませんでしたが、レオナルド派(レオナルド・ダ・ヴィンチ及びその弟子)の作品である事は確実でしょう。
ラロックの聖母はレオナルド・ダ・ヴィンチだと断言しているのは、聖母マリアのモデルは「イザベラ・ディ・アラゴン」と発表したマイク・フォクト・ルエルセンただ1人だけです。
彼女の説が正しければ、ラロックの聖母の聖母マリアに描かれている光輪の縄模様はスフォルツァ家とアラゴン家の紋章を組み合わせた模様で、名画「モナ・リザ」のモデルもイザベラ・ディ・アラゴンということになります。
これは非常に興味深い説だと思います。
絵の話から外れますが、レオナルド・ダ・ヴィンチの指紋から母親が母親はアラブ人の奴隷だった事が明らかになっていました。
レオナルド・ダ・ヴィンチの指紋には渦巻きが2つあり、アラブタイプ指紋である事が分かったようです。イタリアの地元名士なので、母親がアラブ系という事になります。
レオナルド・ダ・ヴィンチの母親は父親と結婚しておらず、詳細は不明だったのですが、アラブ人の奴隷だったとは驚きました。
なかなか面白い調査だったので、続報を待ちたいと思います。
2008年11月27日 (木) | 編集